この度の「東北関東大震災・大津波」により被害を受けられた皆様に謹んでお見舞い申し上げます。 |
■■■ 災害に伴う申告・納付等の期限延長・納税猶予の制度 ■■■ |
1 災害に伴う申告及び納付期限の延長の取扱いについて
震災など災害その他やむを得ない理由によって、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他書類の提出又は納付等の期限までに、これらの行為をすることができないと認められるときは、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、その理由がやんだ日から2か月以内に限り、その期限が延長されます。 |
2 地域指定による期限延長について
国税庁長官が災害のあった地域及び期日を指定して、その申告、納付等の期限を延長するもので、指定された地域内に納税地のある納税者については期限延長の申請手続を特別にすることなく、申告、納付等の期限が延長されます。
地域及び期日の指定は、指定され次第、官報に掲載されることになります。
地域指定による期限延長は、指定地域内に納税地のある納税者に限られますので、指定地域内に事業所等を有する納税者であってもその納税地が指定地域外の地域にある場合は、申告、納付等の期限は延長されません。なお、この場合は、下記4 の個別指定により、申告、納付等の期限延長の適用を受けることができます。 |
3 参考:上記2 期限延長の地域指定となった市町村について (参考:先の平成19年7月16日新潟県中越沖地震に関する指定)
柏崎市 刈羽郡刈羽村 三島郡出雲崎町 (国税庁告示平成19年7月31日)
(参考:先の平成16年10月23日新潟県中越地震に関する指定)
見附市 南蒲原郡中之島町 長岡市 栃尾市 三島郡越路町 三島郡三島町 三島郡三島町 三島郡出雲崎町 三島郡和島村村 小千谷市 魚沼市 南魚沼市 柏崎市 刈羽郡小国町 刈羽郡刈羽村 刈羽郡西山町 十日町市 古志郡山古志村 北魚沼郡川口町 他 |
4 個別指定による期限延長について
地域指定が行われた地域内に納税地を有しない納税者について、災害その他やむを得ない理由によって、期限までに申告や納税などができないときは、納税地の所轄税務署長に申請することにより、災害のやんだ日から2か月以内に限り、申告、納付等の期限が延長されます。 |
5 法人が決算未確定の場合の期限の延長について
災害その他やむを得ない理由により決算が確定しないため確定申告書を提出できないと認められる場合に、法人の申請に基づき、確定申告書の提出期限を延長することができる制度です。 ただし、法人税中間申告書(仮決算による場合を含む。)若しくは、消費税確定申告書(中間申告書を含む。)の期限提出期限及びこれらの国税の納付の期限については適用されません。
・決算未確定の場合の期限の延長手続き
@「申告期限の延長申請書」により、A事業年度終了の日の翌日から45日以内に、
B提出期限までに決算が確定しない理由及び延期したい期日を記載し、
C所轄税務署長あてに申請し、承認を受けて下さい。(申請した後、事業年度終了の日の翌日から2カ月以内に延長又は却下の通知がない場合は自動承認となります。)
※この手続きにより期限が延長された場合は、延長された期間についての利子税を納付する必要があります。
※上記4の手続き(個別指定)で申請するか、この手続きにより申請するかどうかは法人の選択によりますが、上記4の手続き(個別指定)で承認を受けた法人はこの手続きでの適用を受けることができません。 |
6 災害に伴う納税猶予について
地震等の災害により、財産に相当な損失を受けた場合又は国税を一時に納付することができない場合には、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、原則として1年以内の範囲で納税の猶予を受けることができます。 |
@ 災害により相当な損失を受けた場合の納税猶予
この納税の猶予を受けられる方は、災害により全積極財産のおおむね20%以上の損失を受けた方です。
また、納税の猶予を受けられる国税は、次のようなもので、その損失を受けた日以後1年以内に納付すべきものです。
(1) 災害がやんだ日以前に課税期間の満了した所得税又は法人税や災害がやんだ日以前に取得した財産に係る相続税又は贈与税で、納期限がその損失を受けた日以後に到来するもののうち、猶予申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの
(2) 災害がやんだ日の属する月の末日以前に支払われた給与等の源泉所得税等で法定納期限がまだ到来していないもの
(3) 災害がやんだ日以前に課税期間が経過した消費税で、納期限が損失を受けた日以後に到来するもののうち、猶予申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの
(4) 予定納税に係る所得税並びに中間申告に係る法人税及び消費税
納税の猶予期間は、損失の程度により、納期限から1年以内の期間となります。
この納税の猶予を受けるためには、災害のやんだ日から2か月以内に、「納税の猶予申請書」及び「被災明細書」を提出する必要があります。 |
A 災害等を受けたことにより納付が困難な場合の納税猶予
災害その他やむを得ない理由に基づき、国税を一時に納付することができないと認められる場合には、税務署長に申請をすることにより、納税の猶予を受けることができます。
また、納税の猶予を受けられる国税は、災害等により被害を受けたことに基づき、一時に納付することができないと認められる国税です。
納税の猶予期間は、原則として1年以内の期間に限りますが、猶予の期間内に納付ができないやむを得ない理由がある場合は、既に認められている猶予期間と合わせて2年を超えない期間内で、申請により納税の猶予期間の延長を受けることができます。
よって、同一の災害を理由として、災害により相当な損失を受けた場合の納税の猶予と災害等を受けたことにより納付が困難な場合の納税の猶予及びその猶予期限の延長により、最長3年間の猶予を受けることができます。
この納税の猶予を受けるためには、「納税の猶予申請書」の提出が必要ですが、上記1の災害により相当な損失を受けた場合の納税の猶予と異なり原則として猶予を受けようとする金額に相当する担保の提供が必要です。また、この納税の猶予は、申請に対する期間制限がありませんが、すみやかな申請がお願いされています。 |
住宅借入金等特別控除 |
初年度の住宅借入金等特別控除の適用は、年末調整ではなく確定申告書を提出する
必要があります。住宅ローン控除・お気軽にお問い合せ下さい。 |
雑損控除又は災害減免法による軽減の対象となる損害資産・災害資産や雑損控除の対象となる損害の原因などについては、所得税と災害の税金教室1:災害と税金のあらましに掲載いたしました。 |