« | »

2016.04.17

所得税の住宅借入金等(住宅ローン)特別控除

住宅借入金等(住宅ローン)特別控除とは、居住者が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、取得又は増改築等(以下「取得等」といいます。)をし、平成31年6月30日までに自己の居住の用に供した場合で一定の要件を満たす場合において、その取得等に係る住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除するものです。
この住宅借入金等特別控除は、居住者が住宅を新築又は建築後使用されたことのない住宅を取得した場合に限って受けることができます。したがって、非居住者に該当する方が住宅を新築又は建築後使用されたことのない住宅を取得した場合は、住宅借入金等特別控除を受けることはできませんので注意が必要です。
贈与による取得、生計を一にする親族や特別な関係のある者からの取得は、この特別控除の適用はありませんので注意が必要です。

1.住宅借入金等(住宅ローン)特別控除の適用要件

居住者が住宅を新築又は建築後使用されたことのない住宅を取得した場合で、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができるのは、次の全ての要件を満たすときです
(1)新築又は取得の日から6か月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいることが必要です。 居住者が死亡した日の属する年又は家屋が災害により居住の用に供することができなくなった日の属する年にあっては、これらの日まで引き続き住んでいることも要件です。居住の用に供する住宅を二つ以上所有する場合には、主として居住の用に供する一つの住宅に限られます。
(2)この特別控除を受ける年分の合計所得金額が、3千万円以下であることが必要です。
(3)新築又は取得をした住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するものであることが必要です。 この場合の床面積の判断基準は、次のとおりです。
①床面積は、登記簿に表示されている床面積により判断します。
②マンションの場合は、階段や通路など共同で使用している部分については床面積に含めず、登記簿上の専有部分の床面積で判断します。
③店舗や事務所などと併用になっている住宅の場合は、店舗や事務所などの部分も含めた建物全体の床面積によって判断します。
④夫婦や親子などで共有する住宅の場合は、床面積に共有持分を乗じて判断するのではなく、ほかの人の共有持分を含めた建物全体の床面積によって判断します。
⑤マンションのように建物の一部を区分所有している住宅の場合は、その区分所有する部分(専有部分)の床面積によって判断します。
(4)10年以上にわたり分割して返済する方法になっている新築又は取得のための一定の借入金又は債務(住宅とともに取得するその住宅の敷地の用に供される土地等の取得のための借入金等を含みます。)があることが必要です。
一定の借入金又は債務とは、例えば銀行等の金融機関、独立行政法人住宅金融支援機構、勤務先などからの借入金や独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社、建設業者などに対する債務です。しかし、勤務先からの借入金の場合には、無利子又は1%に満たない利率による借入金はこの特別控除の対象となる借入金には該当しません。また、親族や知人からの借入金は全て、この特別控除の対象となる借入金には該当しません。
(5)居住の用に供した年とその前後の2年ずつの5年間に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例などの適用を受けていないことも要件となります。

2.住宅借入金等特別控除の控除期間及び控除額の計算方法

(1)住宅借入金等特別控除の控除額の計算方法
住宅借入金等特別控除の控除額は、住宅ローン等の年末残高の合計額(住宅の取得等の対価の額又は費用の額が住宅ローン等の年末残高の合計額よりも少ないときは、その取得等の対価の額又は費用の額。以下「年末残高等」といいます。)を基に、居住の用に供した年分の計算方法により算出します(100円未満の端数金額は切り捨てます。)。
(2)住宅借入金等特別控除の住宅の取得等の対価の額又は費用の額
住宅ローン等の年末残高の合計額を計算するときの住宅の取得等の対価の額又は費用の額は、次の①及び②を控除します。
① 平成23年6月30日以後に住宅の取得等の契約をし、その住宅の取得等に関し、補助金等(国又は地方公共団体から交付される補助金又は給付金その他これらに準ずるものをいいます。以下同じです。)の交付を受ける場合には、その補助金等の額を控除します。
② 住宅の取得等に際して住宅取得等資金の贈与を受け、住宅取得等資金の贈与税の非課税又は相続時精算課税選択の特例(以下、併せて「住宅取得等資金の贈与の特例」といいます。)を適用した場合には、その適用を受けた住宅取得等資金の額を控除します。
(3)住宅借入金等特別控除の控除期間及び控除額
居住の用に供した年が平成26年4月1日から平成31年6月30日までの場合の住宅借入金等特別控除の控除期間は10年で、各年の控除額の計算と控除限度額は、1~10年目の各年末残高等×1%で、控除限度額は40万円となります。この控除限度額は、住宅の取得等が特定取得に該当する場合であり、それ以外の場合の控除限度額は20万円となります。
その特定取得とは、住宅の取得等の対価の額又は費用の額に含まれる消費税額等(消費税額及び地方消費税額の合計額をいいます。)が、8%又は10%の税率により課されるべき消費税額等である場合におけるその住宅の取得等をいいます。

3.認定住宅の新築等は住宅借入金等特別控除の特例

(1)認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除の特例
次の①又は②の新築又は建築後使用されたことのない認定住宅の購入(以下「認定住宅の新築等」といいます。)をして、平成21年6月4日(認定低炭素住宅については平成24年12月4日(ただし、低炭素建築物とみなされる特定建築物に該当する家屋については平成25年6月1日))から平成31年6月30日までの間に自己の居住の用に供し上記2の適用要件を満たしている方は、その居住の用に供した年以後10年間の各年分の所得税の額から、次により計算した住宅借入金等特別控除額の控除(以下「認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除の特例」といいます。)を受けることができます。
① 長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する認定長期優良住宅に該当する家屋(以下「認定長期優良住宅」といいます。)
② 都市の低炭素化の普及の促進に関する法律に規定する低炭素建築物に該当する家屋若しくは同法の規定により低炭素建築物とみなされる特定建築物に該当する家屋(以下、これらを「認定低炭素住宅」といい、認定長期優良住宅と認定低炭素住宅とを併せて「認定住宅」と総称します。)
(2)住宅借入金等特別控除の控除期間及び控除額
居住の用に供した年が平成26年4月1日から平成31年6月30日までの場合の住宅借入金等特別控除の控除期間は10年で、各年の控除額の計算と控除限度額は、1~10年目の各年末残高等×1%で、控除限度額は50万円となります。この控除限度額は、住宅の取得等が特定取得に該当する場合であり、それ以外の場合の控除限度額は30万円となります。
その特定取得とは、住宅の取得等の対価の額又は費用の額に含まれる消費税額等(消費税額及び地方消費税額の合計額をいいます。)が、8%又は10%の税率により課されるべき消費税額等である場合におけるその住宅の取得等をいいます。
認定住宅の新築等について認定住宅新築等特別税額控除の適用を受ける場合には、その認定住宅の新築等について住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできませんので注意が必要です。

4.住宅借入金等特別控除の適用を受けるための手続

住宅借入金等特別控除の適用を受けるための手続は、控除を受ける最初の年分と2年目以後の年分とでは異なります。
(1)控除を受ける最初の年分の手続き
控除を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に、敷地の取得に係る住宅借入金等がない場合、敷地の取得に係る住宅借入金等がある場合、認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除の特例を適用する場合、給与所得者の場合に応じてそれぞれの書類を添付して、納税地(原則として住所地)の所轄税務署長に提出する必要があります。
(2)2年目以後の年分の手続き
2年目以後の年分は、必要事項を記載した確定申告書に「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」(付表1や2が必要な場合はこれらの付表を含みます。)のほか、住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(2か所以上から交付を受けている場合は、その全ての証明書)を添付して提出すればよいことになっています。
(3)給与所得者の手続き
給与所得者は、控除を受ける最初の年分については、上記のとおり、確定申告書を提出する必要がありますが、2年目以後の年分は、年末調整でこの特別控除の適用を受けることができます。この場合、税務署から送付される「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」・「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」と「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を勤務先に提出する必要があります。

Trackback URL

Comment & Trackback

No comments.

Comment feed

Comment





XHTML: You can use these tags:
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>