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2016.04.11

贈与税の最高税率は55%!暦年課税の税率の構造改正による影響

贈与税の最高税率55%へ引き上げと暦年課税による贈与の税率の構造見直しにより、贈与税負担の増減があります。平成28年4月1日現在の法令等による現行の贈与税の課税体系は、平成25年度税制改正を基礎として、平成27年1月1日以後に贈与により財産を取得した場合の税制改正が完全実施されています。贈与税の最高税率引き上げと暦年課税を選択する場合の税率構造の見直しによる影響について検証する必要があります。

1,暦年課税を選択する場合の贈与税の税率構造の見直し

平成27年1月1日以後に贈与により取得した財産に係る贈与税の計算方法については、暦年課税方式(その年1月1日から12月31日までの1年間を単位として課税)に適用される贈与税の超過累進税率の構造が、改正前の平成26年分以前における贈与者及び受贈者の要件に関係なく一定とされていた「一律適用」から、受贈者の年齢及びその受贈者と贈与者との関係に応じて、「一般贈与財産に対するもの」と「特例贈与財産に対するもの」と2種類の累進税率構造の異なる「区分適用」に改正され施行されています。

2.特例贈与財産に対する贈与税の特例税率の速算表

平成27年分以降の贈与税の税率は、一般贈与財産用の一般税率と特例贈与財産用の特例税率に区分されました。 下記の「特例贈与財産用の特例税率の速算表」は、
その年の1月1日現在に於いて20歳以上である贈与を受けた者(子・孫など直系卑属)が、直系尊属(祖父母や父母など)から贈与を受けた財産(特例贈与財産と定義されています)についての贈与税の計算に使用します。 例えば、祖父から孫への贈与、父から子への贈与などに使用しますので、夫の父からの贈与等には使用できませんので注意が必要です。

贈与税の基礎控除・配偶者控除後の
課税価格  200万円以下  400万円以下  600万円以下  1,000万円以下
税 率      10%        15%       20%         30%
控除額      ‐         10万円      30万円       90万円

贈与税の基礎控除後・配偶者控除の
課税価格 1,500万円以下  3,000万円以下  4,500万円以下  4,500万円超
税 率      40%          45%       50%        55%
控除額    190万円       265万円      415万円      640万円

3.一般贈与財産に対する贈与税の一般税率の速算表

平成27年分以降の贈与税の税率は、一般贈与財産用の一般税率と特例贈与財産用の特例税率に区分されました。
下記の「一般贈与財産用の一般税率の速算表」は、上記2の「特例贈与財産用の特例税率」に該当しない場合の贈与税の計算に使用します。
上記2以外の形態により贈与を受けた財産(一般贈与財産と定義されています。)に適用される贈与税の税率です。例えば、兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合、他人間における贈与などに使用しますので注意が必要です。

贈与税の基礎控除・配偶者控除後の
課税価格   200万円以下  300万円以下  400万円以下  600万円以下
税 率      10%       15%       20%      30%
控除額      ‐         10万円     25万円      65万円

贈与税の基礎控除・配偶者控除後の
課税価格  1,000万円以下  1,500万円以下  3,000万円以下  3,000万円超
税 率       40%         45%        50%       55%
控除額     125万円      175万円      250万円     400万円

4.見直し改正により贈与税負担の増減があります

上記2及び上記3の贈与税の暦年課税については、特例贈与財産と一般贈与財産とに区分し、贈与税の税率構造の見直しと贈与税の最高税率55%の導入により、贈与財産の価額に応じて改正前と後に贈与税負担の増減が発生します。(下記の納付すべき贈与税額の試算は、税務研究会「税務QA」平成28年4月号P14に税理士・笹岡宏保氏が執筆された記事を転載しました。)

一般贈与財産の贈与に対する試算

・贈与財産の価額が1,100万円以下である場合には、贈与税負担に増減なし
・贈与財産の価額が1,100万円超3,610万円未満である場合には、贈与税負担が減少
・贈与財産の価額が3,610万円である場合には、贈与税負担に増減なし
・贈与財産の価額が3,610万円超である場合には、贈与税負担が増加します。

特例贈与財産の贈与に対する試算

・贈与財産の価額が 410万円以下である場合には、贈与税負担に増減なし
・贈与財産の価額が410万円超8,410万円未満である場合には、贈与税負担が減少
・贈与財産の価額が8,410万円である場合には、贈与税負担に増減なし
・贈与財産の価額が8,410万円超である場合には、贈与税負担が増加します。

まとめ

閣議決定された平成25年度税制改正の大綱において、社会保障と税一体改革を着実に実施するため、所得税、相続税及び贈与税についての所要の措置の1つとして登場した贈与税の税率構造の見直しですが、この贈与税負担の増減は皆様の贈与への促進へと繋がりましたでしょうか。

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