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2016.05.01

消費税の軽減税率と食事の提供について外食の形式別事例

食事の提供で消費税の軽減税率の対象とならない外食の範囲について国税庁消費税軽減税率制度対応室が解説している「消費税の軽減税率制度に関するQ&A」(個別事例編)の「外食の範囲」から軽減税率の適用対象外となる食事の提供で外食を形式別に整理してみると以下のようになります。
(1)軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。
(2)飲食設備とは、テーブル、椅子、カウンター等で飲食料品を飲食させるための設備をいいます。ここでいう飲食設備は、飲食のための専用の設備である必要はなく、また、飲食料品の提供を行う者と飲食設備を設置又は管理する者が異なる場合であっても飲食料品の提供を行う者と設備設置者との間の合意等に基づき、当該飲食設備を飲食料品の提供を行う者の顧客に利用させることとしているときは、飲食設備に該当します。

1.社員食堂で飲食料品を提供する場合

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。
会社内や事業所内に設けられた社員食堂で提供する食事も、その食堂において、社員や職員に、飲食料品を飲食させる役務の提供を行うものであることから、食事の提供に該当し、軽減税率の適用対象外となります。

2.セルフサービスの飲食店の場合

セルフサービスの飲食店であっても、顧客にその店舗のテーブル、椅子、カウンター等の飲食設備を利用させて、飲食料品を飲食させていますので、軽減税率の適用対象外となります。

3.屋台での飲食料品の提供の場合

屋台のおでん屋やラーメン屋で、テーブル、椅子、カウンター等の飲食設備で飲食させている場合は、軽減税率の適用対象外となります。
ここでいう飲食設備は、飲食のための専用の設備である必要はなく、また、飲食料品の提供を行う者と飲食設備を設置又は管理する者(以下、設備設置者といいます。)が異なる場合であっても飲食料品の提供を行う者と設備設置者との間の合意等に基づき、当該飲食設備を飲食料品の提供を行う者の顧客に利用させることとしているときは、飲食設備に該当します。そのため、屋台を営む事業者が、
① 自らテーブル、椅子、カウンター等を設置している場合
② 自ら設置はしていないが、例えば、設備設置者から使用許可等を受けている場合は、軽減税率の適用対象外となります。一方、
③ テーブル、椅子、カウンター等がない場合
④ テーブル、椅子、カウンター等はあるが、例えば、公園などの公共のベンチ等で特段の使用許可等をとっておらず、顧客が使用することもあるがその他の者も自由に使用している場合は、軽減税率の適用対象となります。

4.コンビニエンスストアのイートインスペースでの飲食の場合

イートインスペースを設置しているコンビニエンスストアにおいて、例えば、トレイや返却が必要な食器に入れて飲食料品を提供する場合などは、店内のイートインスペースで飲食させる食事の提供であり、軽減税率の適用対象外となります。
ところで、コンビニエンスストアでは、ホットスナックや弁当のように持ち帰ることも店内で飲食することも可能な商品を扱っており、このような商品について、店内で飲食させるか否かにかかわらず、持ち帰りの際に利用している容器等に入れて販売することがあります。このような場合には、顧客に対して店内飲食か持ち帰りかの意思確認を行うなどの方法で、軽減税率の適用対象となるかならないかを判定していただくこととなります。 なお、その際、大半の商品(飲食料品)が持ち帰りであることを前提として営業しているコンビニエンスストアの場合において、全ての顧客に店内飲食か持ち帰りかを質問することを必要とするものではなく、例えば、「イートインコーナーを利用する場合はお申し出下さい」等の提示をして意思確認を行うなど、営業の実態に応じた方法で意思確認を行うこととして差し支えないそうです。

5.ファストフードのテイクアウトの場合

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食店営業等を営む者が飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいますが、いわゆるテイクアウトなど、飲食料品を、持ち帰りのための容器に入れ、又は包装を施して行う譲渡(以下、持ち帰りといいます。)は、これに含まないものとされています。
事業者が行う飲食料品の提供が、食事の提供に該当するのか、又は持ち帰りに該当するのかは、その飲食料品の提供を行った時において、例えば、その飲食料品について、その場で飲食するのか又は持ち帰るのかを相手方に意思確認するなどの方法により判定していただくことになります。

6.飲食店で残りを持ち帰る場合

その場で飲食するために提供されたものは、その時点で食事の提供に該当し、その後持ち帰ることとしても、飲食料品の譲渡に該当せず、軽減税率の適用対象外となります。

7.飲食店のレジ前の菓子等の販売の場合

単に飲食料品を販売しているものと考えられることから、飲食料品を飲食させる役務の提供に該当せず、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。

8.飲食店で提供する缶飲料、ペットボトル飲料の場合

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備がある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。
ラーメン屋等の飲食店で缶飲料、ペットボトル飲料をそのまま提供したとしても、店内で飲食させるものとして提供しているものであることから、食事の提供に該当し、軽減税率の適用対象外となります。

9.立食形式の飲食店の場合

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。また、テーブルのみ、椅子のみ、カウンターのみ又はこれら以外の設備であっても、又は飲食目的以外の施設等に設置されたテーブル等であってもこれらの設備が飲食料品の飲食に用いられるのであれば、飲食設備に該当します。 したがって、カウンターのみ設置した立食形式の飲食店で、飲食料品を飲食させる役務の提供は、食事の提供に該当し、軽減税率の適用対象外となります。

10.フードコートでの飲食の場合

食事の提供とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。ここでいう飲食設備とは、飲食料品を提供する事業者が設置したものでなくても、設備設置者と飲食料品を提供している事業者との間の合意等に基づき、その設備を顧客に利用させることとしている場合は、これに該当します。
ショッピングセンターのフードコートが、設備設置者と飲食料品を提供している事業者との間の合意等に基づき、その設備を顧客に利用させることとされている場合には、飲食料品(ラーメン等)の提供は、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供に該当しますので、軽減税率の適用対象外となる食事の提供になります。

11.公園のベンチでの飲食の場合

食事の提供とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。ここでいう飲食設備とは、飲食料品を提供する事業者が設置したものでなくても、設備設置者と飲食料品を提供している事業者との間の合意等に基づき、その設備を顧客に利用させることとしている場合は、これに該当します。
移動販売車のそばの公園のベンチが、こうした合意等に基づき顧客に利用させることとしているものではなく、誰でもベンチを利用できる場合には、飲食設備に該当せず、飲食料品の提供は、食事の提供ではなく、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。

12.旅客列車の食堂車での食事、移動ワゴン販売の飲食料品の販売

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。
(1)列車内の食堂施設において行われる飲食料品の提供は、これに該当し、軽減税率の適用対象外となります。
(2)他方、旅客列車の施設内に設置された売店や移動ワゴン等による弁当や飲み物等の販売は、例えば、その施設内の座席等で飲食させるために提供していると認められる次のような飲食料品の提供を除き、軽減税率の適用対象となる飲食料品の譲渡に該当します。① 座席等で飲食させるための飲食メニューを座席等に設置して、顧客の注文に応じてその座席等で行う食事の提供
② 座席等で飲食するため事前に予約を取って行う食事の提供
したがって、列車内の移動ワゴンによる弁当や飲料の販売は、①又は②に該当する場合を除き、軽減税率の適用対象となります。

13.カラオケボックスでの飲食料品の提供

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備がある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。
カラオケボックスの客室で顧客の注文に応じて行われる飲食料品の提供は、これに該当しますので、軽減税率の適用対象外となります。

14.映画館の売店での飲食料品の販売の場合

映画館内に設置された売店で行われる飲食料品の販売は、単に店頭で飲食料品を販売しているものですので、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。
なお、売店のそばにテーブル、椅子等を設置して、その場で顧客に飲食させている場合には、飲食設備がある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供であり、食事の提供に該当しますので、持ち帰りによる販売(持ち帰りのための容器に入れ、又は包装を施して行う飲食料品の譲渡)である場合を除き、軽減税率の適用対象外となります。
(1)持ち帰りの販売かどうかは、顧客への意思確認等により行うこととなります。
(2)売店により、例えば、映画館の座席で次のような飲食料品の提供が行われる場合には、当該飲食料品の提供は、食事の提供に該当し、軽減税率の適用対象外となります。
① 座席等で飲食させるための飲食メニューを座席等に設置して、顧客の注文に応じてその座席等で行う食事の提供
② 座席等で飲食するため事前に予約を取って行う食事の提供

15.旅館、ホテル等宿泊施設における飲食料品の提供の場合

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。旅館、ホテル等(以下、ホテルといいます。)の宴会場や会議室・研修室等で行われる飲食料品の提供は、それがホテル自体又はホテルのテナントであるレストランが行うものである場合には、食事の提供に該当し、軽減税率の適用対象外となります。
また、ホテルの客室から、ホテルが直接運営する又はホテルのテナントであるレストランに対して飲食料品を注文し、そのレストランが客室に飲食料品を届けるようないわゆるルームサービスは、ホテルの客室内のテーブル、椅子等の飲食設備がある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供であり、食事の提供に該当し、軽減税率の適用対象外となります。

16.ホテル等の客室に備え付けられた冷蔵庫内の飲料等の場合

軽減税率の適用対象とならない食事の提供とは、飲食設備がある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。
ホテル等の客室に備え付けられた冷蔵庫内の飲料(酒税法に規定する酒類を除きます。)を販売する場合は、単に飲食料品を販売するものであることから、飲食料品を飲食させる役務の提供に該当せず、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。

17.バーベキュー施設での飲食等の場合

バーベキュー施設内で飲食する飲食料品について、そのバーベキュー施設を運営する事業者からしか提供を受けることができない場合には、施設利用料と食材代を区分していたとしても、その全額が飲食に用いられる設備において飲食料品を飲食させる役務の提供に係る対価と認められますので、その全額が食事の提供の対価に該当し、軽減税率の適用対象外となります。
なお、飲食料品を提供する事業者が、バーベキュー施設を運営する事業者自体ではなく、その運営事業者の契約等により、顧客にバーベキュー施設の飲食設備を利用させている事業者である場合についても同様に軽減税率の適用対象外となります。

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