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2016.04.30

消費税の軽減税率の適用判定における飲食料品の販売形態

飲食料品の譲渡で消費税の軽減税率の対象となる食品の販売形態や輸入取引について国税庁消費税軽減税率制度対応室が解説している「消費税の軽減税率制度に関するQ&A」(個別事例編)の「飲食料品の譲渡の範囲等」から軽減税率の適用対象となる飲食料品の譲渡に該当する取引か否かを整理してみると以下のようになります。なお、軽減税率が適用される取引か否かの判定時点と取引の目的について軽減税率が適用される取引か否かの判定は、事業者が課税資産の譲渡等を行う時、すなわち、飲食料品を提供する時点(取引を行う時点で)で行うこととなります。
したがって、飲食料品の譲渡の判定に当たっては、販売する事業者が、人の飲用又は食用に供されるものとして譲渡した場合には、顧客がそれ以外の目的で購入し、又はそれ以外の目的で使用したとしても、当該取引は飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。飲食料品を飲食させる役務の提供か、単に飲食料品を販売するものか以下の事例が参考になります。

1.通信販売における軽減税率の適用と経過措置について

消費税及び地方消費税の税率の引き上げに伴い、平成28年10月1日前にその販売価格の条件を提示し、又は提示する準備を完了した場合において、平成29年4月1日前に申込みを受け、提示した条件に従って平成29年4月1日以後に行われる商品の販売については、通信販売に係る経過措置が設けられていますが、飲食料品の譲渡には、この経過措置は適用されず、軽減税率が適用されます。なお、消費税と地方消費税を合わせた税率は8%ですが、平成29年3月31日までの税率は、消費税率6.3%、地方消費税率1.7%で合計8%、平成29年4月1日以後に適用される軽減税率は消費税率6.24%、地方消費税率1.76%で合計8%となります。

2.果物狩り、潮干狩り、釣り堀などの場合

果樹園での果物狩りの入園料は、顧客に果物を収穫させ、収穫した果物をその場で飲食させるといった役務の提供に該当しますので、飲食料品の譲渡に該当せず、軽減税率の適用対象とならないことになります。
なお、収穫した果物について別途対価を徴している場合のその果物の販売は、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。また、潮干狩りや釣り堀等についても、同様の取扱いになります。

3.自動販売機による販売の場合

自動販売機により行われるジュース、パン、お菓子等の販売は、飲食料品を飲食させる役務の提供を行っているものではなく、単にこれらの飲食料品を販売するものであることから軽減税率の適用対象となる飲食料品の譲渡に該当することとされています。

4.通信販売による場合

インターネット等を利用した通信販売であっても、販売する商品が飲食料品に該当する場合には、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。

5.レストランへの食材の販売

飲食料品の譲渡には、軽減税率が適用されます。
食品卸事業者から飲食料品を仕入れたレストランが、店内飲食用の料理にその食材を利用したとした場合、レストランが行う食事の提供は軽減税率の対象とならない、いわゆる外食となりますが、レストランへの食材の販売は、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。

6.飲食料品の譲渡に要する送料の取扱い

飲食料品の譲渡に要する送料は、飲食料品の譲渡の対価ではありませんので、軽減税率の適用対象外となります。 なお、例えば、送料込み商品の販売など、別途送料を求めない場合、その商品が飲食料品に該当するのであれば、軽減税率の適用対象となります。

7.販売奨励金の取扱い

事業者が販売促進の目的で課税資産の販売数量、販売高等に応じて取引先(課税仕入れの相手方のほか、その課税資産の製造者、卸売業者等の取引関係者を含む。)から金銭により支払を受ける販売奨励金等は、仕入れに係る対価の返還等に該当します。
同様に事業者が支払う販売奨励金等は、売上げに係る対価の返還等に該当します。
売上げに係る対価の返還等又は仕入れに係る対価の返還等については、それぞれその対象となった課税資産の譲渡又は課税仕入れの事実に基づいて、適用される倍率を判断することとなります。したがって、その売上げの対価の返還等又は仕入れの対価の返還等の対象となった取引が飲食料品の譲渡であれば、軽減税率が適用されます。

8.輸入される飲食料品の場合

保税地域から引き取られる課税貨物のうち、飲食料品に該当するものについては、軽減税率が適用されます。なお、課税貨物が飲食料品に該当するかどうかは、輸入の際に、人の飲用又は食用に供されるものとして輸入されるかどうかにより判定されます。

9.輸入された飲食料品をその後販売する場合

例えば、保税地域からの引取りにより人の飲用又は食用に供されるまぐろを輸入する場合は、軽減税率の適用対象となります。また、輸入したまぐろを飼料用として販売した場合には、そのまぐろは人の飲用又は食用に供されるものとして譲渡されるものではないことから、軽減税率の適用対象外となります。
なお、課税貨物が、飲食料品に該当するかどうかは、輸入の際に、人の飲用又は食用に供されるものとして輸入されるかどうかにより判定します。

10.レストランへ販売する食材の輸入の場合

保税地域から引き取られる課税貨物のうち、飲食料品に該当するものについては、軽減税率が適用されます。
輸入されたその飲食料品を仕入れたレストランが、店内飲食用の料理にその食材を利用したとした場合には、そのレストランが行う食事の提供は軽減税率の対象とならない、いわゆる外食となります。輸入事業者が行う食材の輸入は、飲食料品の輸入(保税地域からの引取り)であり、また、輸入事業者からレストランへの食材の販売も飲食料品の譲渡となりますので、いずれも軽減税率の適用対象となります。

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